海の底で長い年月を過ごしたタバコの葉。「サンケン タバコ」は、そんな設定から生まれた香りです。調香師のユアン・マッコールは、タバコの蜂蜜のような甘さや土っぽさを、海の気配と組み合わせました。発酵した葉の包みを木箱に入れ、何年も海底に沈めて塩を染み込ませる。その箱を見つけて開ける瞬間が、この香りの出発点です。
サクランボを加えた蜂蜜酒を思わせる甘酸っぱさに、スターアニスやカルダモンの刺激が重なります。乳香の樹脂っぽさも、箱を開けたときの濃い空気を思わせます。針葉の青さとクローブの熱、粉っぽいオリスに、プラムの一種であるダムソンの暗い果実味が混ざります。
甘いタバコの奥から、海藻やアンバーグリスの潮の気配が出てきます。オークの香りには濡れた木箱を思わせる重さがあり、オークモスと樹脂の香りが深みを加えます。甘く温かなタバコの内側に、海水と古い木の手触りを抱えた一本です。






















