アンサン ロワ
オリバナムの乾いた煙と、サフランの革っぽい温かさが重なるスパイシー・ウッディ。ホワイトカカオとバニラが甘く冷たい煙を足し、ウードとシスタスが荘厳な余韻を残します。
調香師: セリーヌ・ペルドリエル
アンサン ロワは、オリバナムを主役に据えたスパイシー・ウッディです。ローマンカモミールの果実感のある草っぽさと、シーヌス モレの木質的でどこか塩気のある爽やかさが、樹皮の割れるような乾いた煙を立ち上げます。公式はこの開幕を「乾いた砂漠の風に樹脂を漂わせる、インセンス・ツリーの樹皮の裂け目」と形容しています。
サフランはアトラスシダーウッドに引かれて、革やタバコを思わせる赤みのある表情を広げます。ピメントベリーの温かな辛さがそこに火を灯し、香りは単なる線香ではなく、樹脂そのものの熱を帯びていきます。
後半は二つの方向が交差します。ウードとシスタスが神秘的な暗さとバルサムの温かみを添え、ホワイトカカオとバニラが甘く冷たい煙となって重なる。公式はオリバナムとサフランを「聖なるものと世俗的なもの」と並べ、祈りと快楽の二つの道を同じ香りの中で語ります。
乾いた樹脂と甘い煙の対比を、夜や肌寒い日にゆっくり楽しみたくなります。









