「どうすれば、甘いのに甘すぎない香りになるのか」。世の中がグルマンを求め始めた頃、デイヴィッド・セス・モルツは焼き菓子と花束を混ぜ合わせることにためらいがあったと、ライナーノーツで振り返っています。その問いへの答えが、エイント ザット スウィートです。甘さ、スパイス、花、バニラの樹脂を、本人が理想とする釣り合いで組んだオードパルファムです。
土台にあるのは、好物のデーツケーキ。ディーエス アンド ダーガの最初の店から数軒先にあったオーストラリア系の店で、初めて出会ったものだそうです。暗く麦芽のような風味、陶酔的なスパイス、温かいバニラ。その均衡を、デーツとプラリネ、スリランカ産シナモン、ミルラ、ブルボンバニラでたどり、ユリが重さの中に花の線を通します。
公式ページには、ユリの横のテーブルにケーキを置いたと恋人に伝える、書き置き風の一文も添えられています。存在感があり、夜更けまで大切な人と過ごす、デートの夜のための香りとして構想された一本です。








