サイラスは、夏の終わりに漂うジャスミンの香りがきっかけで生まれました。調香師は、ふと耳にした歌声をたどるように、その香りの先を探したくなると語っています。以前の名前はサイレンで、改名後も処方は同じです。
中心にあるのは、アラビアジャスミンとも呼ばれるサンバックジャスミンです。ベルガモット、ピーチ、ライラック、クラリセージ、アイリスがグリーンとフルーツの表情を添え、海塩が海辺のような塩気を加えます。土台では、アンバーグリスがローズウッド、バージニアシダー、サンダルウッド、オークモスと重なり、温かく苔むした深みをつくります。
添えられた写真は、2022年にスペインのカルペで撮られたラ・ムラーリャ・ロハです。リカルド・ボフィルが1968年に設計した、地中海の海岸沿いに建つ色鮮やかな要塞のような建築です。香りの塩気は、この海辺の景色と自然に重なります。











