最初に立ち上がるのは、南アフリカ産のタンジェリンとブラッドオレンジ。はじけるような果汁感が、一気に視界を明るくする。オーブ ルミヌーズは柑橘の光そのものを主題にした香りで、厚く塗り重ねず、輪郭をくっきり保っている。
中心では、モロッコ産オレンジフラワーの白い花の明るさに、ナイジェリア産ジンジャーが加わる。柑橘に通じる爽やかさと、胡椒のような明るい刺激が、花に張りを与えている。
土台は、モロッコ産シダーウッドアトラスの乾いた木の気配。思い描かれているのはサバンナの夜明けだ。強い朝日が平原を満たし、遠くを動物の群れが進み、平らな樹冠のアカシアに青い鳥がとまる。澄んだ空と新しい空気が、そのまま香りの温度になっている。




