ルミエールブランシュが描くのは、真夏のイタリアの海岸で、天頂の太陽が色を消し去る瞬間だ。あとにはまぶしい白と乳白色のオーラ、そしてその外縁に見える蜃気楼だけが残る。
調香師シドニー・ランセッスールは、これを熱と冷たさが美しく対比する香りだと語る。冷たさの側は最初に現れる。カルダモン、スターアニス、シナモンは、強い日差しの中で意外なほど涼やかに感じられ、澄んだスパイスの清涼感がまぶしさの中を抜けていく。
そこへアイリスとアーモンドミルクアコード、カシュメランが重なり、香りはミルクのような柔らかさをもつ繭になる。粉っぽさとまろやかさが、白い光の残像のように広がっていく。最後は木々とトンカビーン、ムスクによる、温かく官能的な余韻に落ち着く。









