ヴェニ イエローゴールド
ガルバナムの船首にカルダモン、サフランの波、アンバーグリスの海。スパイスとカーネーションの奥に、バニラとパチョリ、グアイアックウッドが広がる。黄金の輝きを香りにした、冒険心のためのイエローゴールド。
ヴェニ イエローゴールドは、黄金の輝きを香りに置き換えた作品です。オデュッセイアに値する航海という形で描かれ、船首に据えられたのはガルバナムの樹脂。その青く苦い立ち上がりに、カルダモンのすっきりとした清涼感とシナモンの甘い熱が重なり、ラベンダーの香草らしい鋭さが加わります。出だしは金属のように冷たく、同時にどこか温かい、二面性のある表情です。
船が進むのはサフランの波。ここでカーネーションが中心に現れます。スパイスをまとった花の、乾いた深い赤。サフランの革や土を思わせる苦みが、カーネーションの甘さを単純な花の香りにしないまま、グアイアックウッドの煙るような木の香りへとつなぎます。
やがて帆はパチョリとバニラ。土の湿り気を帯びたパチョリ、トフィーの焦がした砂糖のような甘さ、バニラの丸みがアンバーグリスとムスクの塩気のある温かさに沈みます。オークモスの苔むした陰が全体を引き締め、甘さだけに傾かない奥行きを残します。
ムスクフローラルという分類の通り、花は前面で叫ばず、スパイスと樹脂のあいだで光ります。未知の土地を目指す航海が、青い樹脂から花、甘い木の余韻へと続きます。スパイスの温かさを楽しみたい、涼しい日の候補です。












