1969

桃と太陽の果実に、ローズ、カルダモン、クローブのスパイスを重ねた官能的なグルマン。パチュリとチョコレート、コーヒー、ホワイトムスクが、1969年の熱を帯びた夜のような濃い余韻を残します。

イストワール ド パルファン

調香師: ジェラルド・ギスラン, シルヴィ・ジュルデ

1969 120mL ボトル

1969は、桃と「太陽の果実」と呼ばれる甘い果実から始まります。熟した果肉の丸みに、カルダモンとクローブの刺激が重なり、甘さがそのままではいられない。スパイスが果実の甘さに輪郭を与える導入です。

中盤ではローズとホワイトフラワーが、スパイスの熱を花の柔らかさで包みます。花束の軽さではなく、果実とスパイスの間を埋める濃い花の層。やがてパチュリ、チョコレート、コーヒーが現れ、香りはグルマンでありながら乾いた土の気配を帯びていきます。

名前の1969は、性の解放と官能性を題材にしています。ホワイトムスクの柔らかさに、チョコレートとコーヒーのほろ苦さが重なります。甘いだけに傾かないのは、パチュリの土とスパイスの辛さが全体を支えているからです。

デザートのように仕上がらないのは、ここに置かれた苦さの働きで、濃密な甘さを楽しみたい秋の夜に似合いそうです。

香りの構成