サマー イン パロ
ブータン・パロの森を描くウッディ・アンバー。ネパール産ティムールペッパーの粒立つ辛さ、蜂蜜の甘さ、オスマンサスの花、樹脂とファーバルサムの煙が重なる。
調香師: デルフィーヌ ティエリー
ブータン西部、パロ渓谷。断崖に建つタクツァン僧院のまわりを針葉樹が囲み、気温が上がると幹から金色の樹脂がにじむ。サマー イン パロはその夏の光景を、ウッディ・アンバー・フローラルとして立ち上げた香りだ。
始まりはネパール産ティムールペッパー。柑橘寄りの粒だった辛さが空気を引き締め、プチグレンの葉の青さと蜂蜜の濃い甘さが続く。蜂蜜は花の蜜そのものというより、樹脂の甘さに近い。オスマンサスが杏を思わせる柔らかな花の層を重ね、ベンゾインとアミリスがバニラのような温かみと木の芯を添える。
後半はファーバルサムの樹液感とパチュリの湿った土、サンダルウッドの乳白色の木、ラブダナムの琥珀が重なる。煙は線香のようでありながら、森の樹脂の匂いでもある。甘さと煤けた苦さが同時に残るのが、この香りの面白さだ。
秋口の夕方や、薄手のニットに合わせると落ち着く。公式は50mLのオードパルファン、フランス製、調香はグラースのデルフィーヌ・ティエリー。









