ヌートピアは、ローストしたピーナッツの香ばしさを軸にしたグルマンです。立ち上がりでは、ピーナッツにダークチョコレートのほろ苦さが重なり、ターメリックが乾いたスパイスの陰影を添えます。甘さは砂糖菓子の方向へ振り切らず、木と樹脂で骨組みを与えるのが本作の狙いです。ブランドはその設計を、フランスとスウェーデンにまたがるメゾンらしい明快さと手仕事の感覚として語っています。ミドルではオリスの粉っぽい柔らかさとベチバーの土っぽい乾きが現れます。オークのアコードと焦がした砂糖は、キャラメルのような香ばしさを木の気配へつなぎます。ラストではトルーバルサムとベンゾインの温かな樹脂の甘さに、サンダルウッドのなめらかさが溶け込みます。ナッツの存在ははっきりしていますが、単独で前に出るのではなく、チョコレートや木と混ざり合う構成です。涼しい季節の夕方や、人と近くで過ごす時間に、この厚みのある構成が生きるでしょう。
賦香率は20%のオードパルファムです。









