コンプレックス

セージの青さとヴァイオレットの柔らかさを、スモーキーなレザーと木の深みに重ねます。ラブダナムやモス、ムスク、アニマリックな質感が、落ち着いた革の表情を広げる香りです。

ブーディカ ザ ヴィクトリアス

調香師: ジョン・スティーブン

コンプレックス 100mL ボトル

古い革張りの椅子と、木に残った煙の気配。コンプレックスは、セージの青さ、柔らかなレザー、落ち着いた木の深みを組み合わせた作品だ。ジョン・スティーブンが調香を手がけ、ブランドが始まった2008年に登場した。名が指すのは、幾つもの要素が結び付いてできる複雑さ。公式が描く往年の喫煙室の情景も、煙そのものを強調するだけでなく、長く使われた家具や、柔らかく馴染んだ革の質感を想像させるものになっている。

セージの青く清潔な印象に、ヴァイオレットの粉を思わせる柔らかさが寄り添う。その対比をレザーとウード、木々の深さが受け止め、ラブダナムとシスタスが樹脂の温もりを重ねる。ムスク、アンバーグリス、シベットのアニマリックな質感は、革の感触に奥行きを添える要素。オークモスの落ち着いた緑も加わり、ハーブの清々しさと、柔らかくスモーキーな革や木の表情を一つに結んでいる。明るさだけにも、重い甘さだけにも寄せない、渋みのある組み合わせだ。

厚手のジャケットや、使い込んだ革の鞄が似合う装いに。花や柑橘よりも、ハーブと樹脂、革の静かな深さを楽しみたい日にも選びやすい。100mLのボトルは、淡い金色の中身を透かす丸いガラス。銀色のキャップと、ケルト文様を浮かべた正面の円形の盾が、柔らかな輪郭に重厚な表情を添える。底の透明なガラスの足まで全体を端正にまとめ、香りの落ち着いた雰囲気と釣り合う意匠になっている。

香りの構成