フランス革命記念日である7月14日を名に持つ香り。ブランドはこの香りを、花火と、その場を分かち合う喜びを瓶に収めたものとして描く。特定の日や場所に結びつけるのではなく、パリの街角から地方の村まで続くフランス流の祝祭の気分を、日常にまとう香りとして表現している。
トップでは「花火」と名付けられたアコードに、タンジェリンの弾むような果汁感と、カシスの甘酸っぱい実の香りが重なる。このアコードは単一の素材ではなく、調香によって組み立てられた表現だ。ハートではラブダナムの樹脂を思わせる温かさ、バイオレットリーフの青くひんやりした輪郭、シナモンの乾いた甘さが加わり、明るい柑橘から陰影のある層へと移っていく。ベースはマダガスカル産のバニラを軸に、ベンゾインのやわらかなバルサム調とトンカビーンの香ばしい甘さが全体を包む。このバニラはフェアフォーライフ認証を受けたものとされ、ブランドはこの香りを「スモーキーなアンバー」に分類している。
調香はメイヴ・マッカーティン。調香師自身はこの香りを「熱っぽく、陽気で、くせになる」と三つの言葉で表している。ブランドによれば処方の95%が天然由来の原料で、ヴィーガン、フランス製とされる。
季節を問わない香りとして提案されており、柑橘の明るさが欲しい日にも、バニラの温もりを求める寒い夜にも選びやすい。夕方の集まりに出かける前につければ、弾けるような始まりが甘く落ち着いた余韻へ移っていく流れを楽しめる。








