レザーショットの出発点は一枚の写真にある。写っているのは暗い褐色の砂で、その砂の粒が革を思わせた。大地と水の表面に現れたそのしるしは、ニュージーランド北島の西海岸で、小さな流れが海に合流する姿にもなぞらえられている。そこから生まれたのは、深いところに根ざしながら、主張しすぎない香りだ。
ベルトラン・デュショフールは、この質感をウッディでスモーキー、スパイシーなレザーとして組み立てた。カルダモンとクミンにビガラードオレンジの苦みが交じる冒頭は、砂のようにざらりとした粒立ちをもつ。革を粗く見せすぎないのはアイリスの役目で、粉っぽい品のよさが表面をなめらかに整えている。
下支えにはシダーウッドやドリフトウッドアコードがある。水に洗われた木片のイメージが、香りを写真の水辺へとつなぎとめる。









