チリの森に覆われた海岸を、冷たい潮気を含んだ風が渡る。バルパライソは、その木々と風の対比を香りにした2018年のオーデパルファムだ。調香はアレクサンドラ・モネ。海を思わせる名前や風景を、塩や水のノートに置き換えるのではなく、スパイス、樹脂、木の重なりによって描いている。
カルダモンが、弾けるような軽さとほろ苦いスパイス感を添える。中心ではインセンスに、ミルラとパチョリの深い響きが重なり、ベチバーとシダーのベースへ続く。ベチバーのグリーンでわずかに煙を含むような感触と、シダーの乾いた木肌を思わせる輪郭が、樹脂の香りを引き締める。温かな厚みの中にも、涼しい空気が通る構成だ。
涼しい日の散策や、甘さを抑えた木と樹脂の香りを身近に置きたいときに。採用した100mLは、丸みのある黒いガラスに幅広い黒いキャップを合わせたボトル。正面に金色の植物画を配し、その下へバルパライソの名を置き、厚いガラスの底で輪郭を結んでいる。





