「ル シャン ダシール」の始まりは、ジャン=ダヴィッドから調香師アレクサンドラ・カルランへ贈られた、マデリン・ミラーの同名小説でした。カルランは、文章が呼び起こす感覚や官能性を、香りに移そうとしました。
中心に置いたのは、ムスクの上で柔らかさと力強さを見せるオレンジフラワーです。ネロリ、レモン、黒胡椒の明るい香り立ちに、ゼラニウムとイランイランが花の表情を重ねます。
温かく塩気を帯びたイモーテルは、地中海の風景とアキレウスのかかとの弱さへの目配せです。ベチバーとホワイトムスクが支える余韻には、ゼラニウムとモスによるフゼアの印象も重なります。英雄の強さと優しさを、花とハーブの両面から描く作品です。









