キムは、美しさと鋭さ、優しさと強さが同居する人物を香りで描いた作品です。その対比を支えるのが、コーヒーやタバコに包まれた暗いバラと、濃密な白い花。花の華やかさに、ほろ苦さと樹脂の温もりが重なります。
ローズ、コーヒー、レッドワインの始まりには、焙煎を思わせる苦みと、熟した果実のような酒の気配があります。続くジャスミンとチュベローズが花の厚みを増し、タバコとシスタスが、乾いた葉の甘さやバルサムのような深さを添えます。
ラブダナムとオークモスが、温かな甘さと苔の陰りを残します。そこに寄り添う422サンダルウッドと422ミルラは、原料の持続可能性を考えて香りを再構成した代替香料です。バラを明るく軽やかに広げるというより、花、焙煎、木や樹脂の質感を重ねて見せる構成です。










