ポゴステモン
インドネシア産の濃いパチュリを軸に、バニラとトンカビーンの甘さ、カカオの煙たさを重ねた香り。土の深さと柔らかな粉っぽさが同居し、肌の上で静かにほどけていきます。
調香師: リンダ・シヴリカン
ポゴステモンは、インドネシアで採れる濃い色のパチュリから始まります。土を思わせる重さと、かすかに湿った葉の匂い。パチュリの土っぽさに、暗く官能的な樹脂の印象が重なります。
その上に、バニラとトンカビーンがクリーミーな甘さを重ねます。甘さは軽く広がるものではなく、パチュリの苦みを包み込むように沈む。さらにカカオアブソリュートの煙たさが加わり、甘さに影が差します。温かいのに、どこか焦げたような陰りが残るのはそのためです。
イランイランとシダーウッドは、この濃い層に息を吹き込みます。花の甘い香りが重さをほどき、木の乾いた芯が輪郭を引き締める。全体としては土と樹脂と甘さが溶け合い、最後はほのかな粉っぽさとなって肌に残ります。
つける量を抑えると、パチュリの暗さが前面に出て落ち着いた印象になります。夜や気温の低い日に、手首や首筋へ少量を。甘さと煙たさの境目を、時間をかけて確かめたくなる香りです。





