フランス語で満月を指す名を持つこの香りは、ブランドがチュベローズへのオマージュとして位置づける一本。濃密になりがちな白い花を、誘いかけながらも行き過ぎない距離で描き、そこに抹茶のやわらかさを添えている。トップはベルガモットの明るさに、マテと抹茶の乾いた茶葉の青さ、ピンクペッパーの軽い刺激が重なる。ハートではチュベローズを中心に、ネロリ、オレンジブロッサム、ジャスミンが白い花の層をつくり、茶の青さが花のとろみを締める。ベースではベンゾインとトンカビーンが甘い温もりを広げ、サンダルウッドとシダーが木の輪郭で静かに支える。調香はアンヌ・フリポとポール・ゲラン。二人はこの香りを、官能的で繊細、明確な個性を備え、やみつきになるものと言い表している。やわらかさと大胆さ、光と影のあいだを行き来する二面性が、この香りに込められたテーマだ。白い花が好きでも甘さ一辺倒には寄せたくない人に、茶葉の青さが芯になるフローラルとして試してほしい。











