アントニオ・ガルドーニ

イタリアの建築家で、独学の調香師。自身のレーベル「ボーグ・プロフーモ」で、少量生産の香水を手作りしている。

アントニオ・ガルドーニのポートレート

アントニオ・ガルドーニについて

建築家として活動しながら、香水レーベル「ボーグ・プロフーモ」を営む調香師です。自らを「建築家であり、調香師」と語り、二つの仕事を並行して続けています。

経歴

もともと香水好きだったわけではなく、樹木や花への関心から、植物を刻んだり抽出したりする実験を始めたことが調香への入り口でした。実験で疑問にぶつかるたびに有機化学の教科書で独学を重ね、家族や友人に贈った試作を経て、最初の正式な香水を発表します。顧客ひとりのために香りを仕立てるビスポーク(特注香水)にも力を注ぎ、建築の仕事と調香を両立させています。

創作スタイルと哲学

樹脂や木、根、金属をアルコールに漬け込んで香りを引き出し、精油は自ら水蒸気蒸留で得ています。作業は、日中のにおいが消えた夜に行うのを好みます。建築とデザインから「層で組み立て、引き算で考える」ことを学んだといい、香水を、それぞれの雰囲気や質感、光、色をもつ「部屋」にたとえています。素材をあえて相性の悪い相手と組ませて小さな衝突を起こし、天然香料とアロマケミカル(合成香料)を混ぜ合わせて、張りつめた均衡をつくり出します。

代表作

  • 『マーイ』— 本人によれば、チュベローズとの「闘い」が込められた最初の正式な香水
  • 『O / E』— ボーグ・プロフーモの定番ライン「Odors」に、『マーイ』『メム』『COME』と並んで名を連ねる一作
  • 『ティラノサウルス・レックス』— ズーロジストのための作品。土台となるパチョリの上に、イランイランやチャンパカのバルサミックなフローラルを重ね、スモークを響かせた

手がけた香水