ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファム

ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファムは、コリアンダーと柑橘の明るさから始まり、サイプレスとシダーウッドへ進むウッディ アロマティックです。現行のリフィル対応ボトルには、木の生命力と自然の循環というコレクションの主題が表れています。

#533 · 2026-11-03

Bvlgari / Bvlgari Man Wood Essence Eau de Parfum

香水の基本情報と第一印象

ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファムは、2018年に登場した木を主役にした香水です。現行品の香調は、木の香りにハーブのような芳香を合わせたウッディ アロマティック。ブルガリはこの作品に、地中に根を張り、空へ伸びる木の生命力を重ねています。

名前からは、深いウッドが最初から続く香りを想像するかもしれません。実際の構成で入り口を担うのは、コリアンダー エッセンスとイタリア産シトラス ゼスト アコードです。コリアンダーのいきいきした芳香に、柑橘の皮を思わせる爽やかさが重なります。木を題材にしながら、最初の印象には明るさがあります。

その明るさは、中心に置かれたサイプレス エッセンスとグアヤクウッド エッセンスへつながります。最後はバージニア産シダーウッド エッセンスが木の香りを支え、ベンゾイン シャム アブソリュートが樹脂の温かさを添えます。爽やかな始まりと、後半の木の厚み。どちらもこの作品の一部です。

春や秋の日中、仕事や普段の外出に向くという利用者の声があります。木の香水に関心はあるけれど、日中にもまとえる明るさが欲しい。そんなときに試したい構成です。

調香師・ブランドの背景と制作秘話

調香師はアルベルト・モリヤスです。自然の要素を題材にしたブルガリ マン コレクションの各作品も手がけています。コレクションには木の生命力、火の力、雨がもたらす変化を表す香水があり、このオードパルファムが受け持つのは木です。

アルベルト・モリヤスは、子どもの頃に木の上の小屋へ登り、木の匂いとともに感じた気持ちが記憶に残ると語っています。木を香料の名前だけでなく、感情と結び付くものとして捉えた言葉です。本作でも、コリアンダーと柑橘の生き生きした始まりから、サイプレス、シダーウッドへと木の存在感が増していきます。

ブルガリ マン コレクションには、自然の循環を表す「サークル・オブ・ネイチャー」という考えがあります。日の出と日没、季節の移り変わりのように、自然は姿を変えながら続いていく。本作の木も、根を張って空へ伸びる、生命や忍耐、知恵の象徴として描かれています。

その考えは現行ボトルにも表れています。すっきりしたラインと構築的なシルエットには、ローマ建築の幾何学と現代のイタリアンデザインが取り入れられました。温かみのあるゴールドと深いグリーンは、木の生命力を表す色です。キャップの下には、ブルガリの名を円形に刻んだアルミニウム製プレートがあります。香りの主題と、手に取るものとしての意匠がつながっています。

香りの詳細分析

現行品の香りは、トップ、ミドル、ベースの三段構造です。トップにはコリアンダー エッセンスとイタリア産シトラス ゼスト アコード。コリアンダーの芳香に柑橘の皮を思わせる爽やかさが加わり、木を主役にした香水の始まりを軽やかにします。甘い果実よりも、明るい芳香と柑橘の爽やかさに目を向けたい部分です。

ミドルではサイプレス エッセンスとグアヤクウッド エッセンスが中心になります。サイプレスのすっきりした木の芳香から、グアヤクウッドの木質の厚みへ。トップの明るさが途切れて別の香りになるというより、爽やかな入り口から木の中心へ進む構成です。ここで、ウッディ アロマティックという香調の二つの面がはっきりします。

ベースにはバージニア産シダーウッド エッセンスとベンゾイン シャム アブソリュートが置かれています。シダーウッドが木の香りの土台を担い、ベンゾインが樹脂の温かさを添えます。最初の柑橘だけで終わらず、後半には木の力強さが残る。その動きが、作品名にある「ウッド」を香りの中で実感させます。

発売当初の旧ボトル(2018年〜)と現行の新ボトル(2025年〜)では、公式の主香調が旧ボトルのウッディ フゼアから、新ボトルのウッディ アロマティックに変わりました。公式の香りの説明では、真ん中の香りがハイチ産のベチバーからグアヤクウッドに変わっています。土っぽい根の香りから、樹脂っぽい木の香りへ、という書き換えです。トップのコリアンダーと柑橘、ラストのシダーウッドとベンゾインは新旧で同じです。

他の香水との比較・ポジショニング

同じブルガリ マン コレクションには、ブルガリのブルガリ マン ウッド エッセンス パルファンがあります。どちらも木を題材とし、製品の説明にはシダーウッドとグアヤクウッドが登場します。ただし、オードパルファムとパルファンは別の商品です。本作はコリアンダーと柑橘の明るさ、サイプレスの芳香から木へ進みます。パルファンはパチョリとアンバー調を伴う、より深く力強い木の表現です。春や秋の日中に明るい木をまといたいなら本作、木の深さとアンバー調を中心に楽しみたいならパルファンが合います。

ディプティックのタム ダオとは、木を中心に据え、サイプレスを使う点で比べられます。本作のサイプレスは、コリアンダーと柑橘の明るい始まりを受けて、グアヤクウッドやシダーウッドへつなぐ役割です。タム ダオではサイプレスとマートルが、主役であるサンダルウッドのミルキーな香りを引き立てます。爽やかな始まりから複数の木へ進む香りを求めるなら本作。なめらかなサンダルウッドを中心に楽しむならタム ダオです。

コム デ ギャルソン パルファムのワンダーウッドも、木が主役です。グアヤクウッドとシダーウッドが挙げられる点は本作と共通しますが、ワンダーウッドはサンダルウッド、ウード、インセンスなども重ね、木の香りを濃密に表現します。本作ではコリアンダーとサイプレスが木に芳香と爽やかさを加えます。日中の仕事にも合わせるなら本作、さまざまな木の香りが重なる濃密さを楽しむならワンダーウッドです。

三本と並べると、本作の持ち味は木の量感だけでは決まりません。柑橘とコリアンダーが入り口を開き、サイプレスを通って木の土台へ進むこと。その明るさが、普段の外出にも取り入れやすい木の香りを形づくっています。

購入ガイド・価格・おすすめ度

現行の日本公式品は100 mLで税込23,210円です。価格や販売状況は変わるため、購入時には公式サイトの表示を確認してください。木の香りを求めて選ぶなら、名前だけで判断せず、コリアンダーと柑橘の明るい始まりから、サイプレス、シダーウッドへ移るところまで試したい一本です。

発売当初の旧ボトルは、ガラス瓶をどっしりとした木の幹に見立て、金属のように輝くキャップと合わせて、都市と自然を表していました。現行の新ボトルはリフィルに対応します。ブルガリ マン コレクションには専用の200 mLリフィルがあり、60 mL、100 mL、150 mLのボトルに対応しています。キャップは取り外しができ、アトマイザーを保護するつくりです。現行の100 mLボトルには再生ガラスが使われ、新しいパッケージは重量を減らしたと説明されています。長く使う一本として考えるときは、香りとともにボトルの使い方も確かめておきたいところです。

同じ名前に近いブルガリ マン ウッド エッセンス パルファンを選ぶ場合は、濃度だけでなく香りの方向も見比べてください。パルファンはパチョリとアンバー調を伴う深い木が中心です。本作の魅力は、明るいトップと芳香のある木のつながりにあります。試香では最初の爽やかさだけで決めず、木の香りが現れるところまで確かめると、好みとの距離が分かります。

実際の使用感・シーン・評判

利用者の声で特に挙がる季節は春と秋です。日中のオフィスや仕事、普段の外出に使いやすいという感想があります。コリアンダーと柑橘から始まり、サイプレスとシダーウッドへ進む香りは、明るさと木の芳香を両方求める日に合います。まずは春か秋の昼間、自分の肌で試すのがよいでしょう。

服装なら、春は軽いジャケットを羽織る外出、秋はニットやシャツで過ごす日中が自然です。仕事に向かう日にも、休日に街へ出る日にも、最初の爽やかさと後半の木の香りの両方を楽しめます。木の香水を夜だけでなく、普段の装いに取り入れたい人には、この明るい入り口が決め手になります。

少しウッディで嫌味のない香りを探していて気に入った、という購入者の感想もあります。一方で、木の香りの受け取り方には個人差があります。最初に柑橘を強く感じる人もいれば、サイプレスから続く木の芳香に目が向く人もいるでしょう。トップだけを嗅いだ印象と、時間を置いた印象を比べてみてください。

現行品のボトルには、自然の循環を表す円形の刻印と、リフィル対応のつくりがあります。香りにも、明るい始まりから木の土台へ進む動きがある。春や秋の日中にこの一本を選ぶなら、その変化が自分の服装や過ごす場所になじむかが、いちばん確かな判断材料です。

香水・ブランド・調香師