オールウェイズ ナウ

イタリアンバジルのフレッシュな青さに、マダガスカル産ベチバーの深みを重ねた2026年のオードパルファム。ハーブを楽しむ軽快なウッディです。

#491 · 2026-09-22

Bottega Veneta / Always Now

香水の基本情報と第一印象

ボッテガ・ヴェネタのオールウェイズ ナウは、イタリアンバジルのフレッシュな青さに、マダガスカル産ベチバーの深みを合わせた香水です。2026年に登場したアルタ コレクションの一本で、濃度はオードパルファム。ハーブの青さを楽しむ、軽快なウッディです。

爽やかな柑橘は好きだけれど、葉の匂いや木の落ち着きも欲しい。そんなときに候補になります。明るい入口だけでなく、時間がたって残る香りまで味わうことで、この一本の個性が見えてきます。

名前には、今この瞬間を大切にし、心に残る記憶も味わうという思いが込められています。朝に服を選び、香水をつける短い時間。日常の中にあるそうした楽しみに目を向けると、名前の意味も身近に感じられそうです。

背の高いボトルの表面には斜めの線が交差し、編み込みを思わせる模様が広がります。この模様は、革の帯を編むボッテガ・ヴェネタの代表的な技法、イントレチャートをガラスに表したものです。淡い緑の液を見せるガラスに、茶色い木製キャップと金色の首元。異なる素材の質感が、すっきりした形に表情を加えています。キャップにはヨーロッパの森林に由来するアッシュ材を使用。制作会社ヴィジュアリストは、ボッテガ・ヴェネタと共同で、ボトルの形とアルタ全体のビジュアルアイデンティティを開発しました。ガラスには再生素材が使われています。

調香師・ブランドの背景と制作秘話

オールウェイズ ナウは、マチュー・ナルダンによる作品と紹介されています。香料会社マンに所属する調香師で、素材ごとの違いを香りとして伝える活動も行っています。

2022年の香水イベント、ピッティ・フラグランツェでは、マンがローズの香料を紹介しました。その際にナルダンが用意したのは、5種類のローズ素材をそれぞれ際立たせる5つの香り。同じローズという名前の中にもある違いを、個別の香りで示した仕事です。

ボッテガ・ヴェネタは、1966年にイタリアのヴィチェンツァで、レンツォ・ゼンジアーロとミケーレ・タッデイが創設しました。革のものづくりを象徴するのが、細い革の帯を交互に編むイントレチャート。1975年に登場し、ブランドを表す特徴になりました。

アルタは、その「編む」という発想を素材の組合せにも重ねています。イタリアの素材と、世界の別の場所の素材を組み合わせる、イントレチャート・デュオという考え方です。オールウェイズ ナウでは、イタリアンバジルとマダガスカルのベチバーが二つの主役。革を編んで一つの面を作る発想が、香りでは異なる素材を合わせる着想になっています。

ボトルの模様は目で見える編み込みですが、素材の選び方にも同じ発想があります。バッグで知っていたブランドの特徴と、香水の中身がつながるところが面白い一本です。

シリーズのボトルは形をそろえながら、香水ごとに液色を変えています。木のキャップやガラスの模様には共通する特徴があり、並べて眺めると、まとまりの中にそれぞれの違いが見えるデザインです。

香りの詳細分析

トップにはバジル、ベルガモット、レモン、グリーンマンダリン、スイートオレンジ、クレメンタイン、フレッシュジンジャーが並びます。葉の青さと柑橘の明るさに、しょうがを思わせる軽い辛さを重ねた入口です。

バジルは料理でも馴染みのあるハーブですが、香りを想像するときは、食べ物の味よりも葉のフレッシュさを手掛かりにするとよさそうです。すっきりした柑橘のそばに、青い葉の匂いがある。レモンだけを思い浮かべたときとは違う、ハーブの個性が見えてきます。

ミドルはプチグレン、スペアミント、ネロリ、フィゴライド。プチグレンの青さとスペアミントの涼しい印象に、ネロリの柔らかな花の香りが加わります。ハーブの爽やかさを楽しみながら、花の表情にも触れる部分です。

ラストを支えるのは、マダガスカル産のベチバーブルボン、アメリカのバージニア産シダーウッド、ムスク。ベチバーの少し煙を思わせる深みに、乾いた木の印象と柔らかさが重なります。

バジルと柑橘の明るさを、木の落ち着きが支える構成。フレッシュな香りを選ぶときも、最初の軽さだけでなく、あとに残る木やムスクの印象まで好きになれるかが大切です。

他の香水との比較・ポジショニング

同じボッテガ・ヴェネタのモンテベッロとは、柑橘の明るさが共通します。モンテベッロもアルタの一本で、ブラッドオレンジとネロリが主役。柑橘と花を中心に楽しみたい人が比べたくなる香りです。

オールウェイズ ナウにもネロリが入っていますが、選ぶ理由の中心はバジルとベチバーにあります。花と柑橘の明るさか、葉の青さと木の深みか。同じコレクションの中で、爽やかさに求めるものを考えられます。

ゲランのエルブ トゥルブラントとは、ハーブと柑橘という共通点から比較できます。タイム、ミント、ローズマリーにベルガモットを合わせ、オレンジブロッサムや綿を思わせるムスクを重ねた香りです。

エルブ トゥルブラントではムスクの柔らかさ、オールウェイズ ナウではベチバーの深みに注目すると、違いを考えやすくなります。同じハーブ系でも、葉の種類と余韻はそれぞれ。どちらが優れているかではなく、爽やかさの先にどんな感触を求めるかで選ぶ比較です。

購入ガイド・価格・おすすめ度

現行のオールウェイズ ナウはオードパルファムで、通常ボトルには50mlと100mlがあります。2026年の日本での価格は50mlが35,200円、100mlが46,200円です。容量が大きくなることと、香りの濃さが変わることは別。使う頻度や、ほかの香水と使い分ける予定も考えて選べます。

リフィルの展開もあるため、ボトルを気に入って長く使いたい人には詰め替えも選択肢になります。アルタは10種類の香水からなるコレクションですが、ほかの名前の香水はオールウェイズ ナウの容量違いではなく、それぞれの香りを持った作品です。

ハーブのフレッシュさに、木の落ち着きも欲しい人へ向いた候補。冬に濃い甘さや温かさを求めるときには、別の方向の香りを選びたくなるかもしれません。価格、容量、販売状況の最新情報は購入前に公式サイトで確認できます。

実際の使用感・シーン・評判

着けた人の感想には、バジルとミントの清潔な印象や、穏やかなコロンを思わせる軽さを好む声があります。ハーブ入りの爽やかな飲み物を思い浮かべる人もいます。一方で、あとに残る香水らしい香りを重く感じる人もいて、軽さの感じ方は一様ではありません。

合わせたいのは、春夏の朝から日中の外出。シャツや薄手のコットン服で街を歩く日に、ハーブと柑橘の軽快さを添える提案です。涼しい時間に家を出て、日中も軽い服で過ごすような場面に置いてみると、使う姿が浮かびます。

穏やかな秋の日にも選択肢になります。季節を問わず一本で済ませるというより、葉のフレッシュな香りを楽しみたい日に手を伸ばす。そんな付き合い方が考えられます。

肌にのせた直後の爽やかさを確かめたら、木とムスクが残る頃まで待ってみる。葉の青さも、その先の落ち着きも、自分に心地よいと思えるか。毎日の香水として選ぶなら、そこまで含めて好きになれる一本を探したいものです。

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