リネン シトラス
乾いた薄手のリネンに顔をうずめた瞬間を香りにした、シトラス・フローラル・ムスク。レモンとタンジェリン、オレンジの果汁感が先に立ち、フリージアとマグノリアの花がやわらかく重なります。最後はムスクとアンバーが静かに肌へ残ります。
レモン、タンジェリン、オレンジが最初に広がります。三つの柑橘は同じ方向を向いていながら、レモンは皮の苦みを含んだ鋭さ、タンジェリンとオレンジは果肉の甘さを担います。勢いよく弾けるというより、搾ったばかりの果汁が空気に移るような明るさです。
中盤でフリージアとマグノリアが加わると、柑橘の輪郭はゆるみます。フリージアは甘さを抑えた石けんのような清潔さ、マグノリアは少し厚みのある花の重さを持ち、ローズとオーキッドがその間を埋めます。柑橘と花が同じ強さで並ぶのではなく、果汁の印象の上に花の層が薄くかぶさる順番です。
最後はムスクとアンバーです。ムスクは肌に近いところでやわらかく残り、アンバーがほんのりとした温かみを添えます。甘さは控えめで、乾いた布の感触に近い落ち着き方をする香りです。
着けるなら、袖口や襟元が風に当たる軽いシャツの日が合います。搾った果汁のような始まりから、柔らかな花とムスクの余韻へ、変わる表情を楽しめます。








