アンバー サングイン

赤いベリーと黒すぐりの酸味から、すみれ、オリス、すずらんの涼しい花へ。最後は湿った苔、甘いアーモンド、柔らかなアンバーが重なり、甘さと苦さが同居する香りです。

アールボウ

調香師: マチュー・ナルダン

アンバー サングイン 30mL ボトル

アンバー サングインは、赤い果実の酸味から始まる。ピンクベリーとブラックカラントが、ベルガモットの苦い皮をまとって立ち上がる。果実の甘酸っぱさに、ピンクペッパーの刺激が重なる。

中盤は一転して涼しい。バイオレット、オリス、スズランが、粉っぽく青い花の層をつくる。果実の赤みはここで影をひそめ、香りは乾いた方向へ傾く。

後半ではモスが湿った苦さを出し、シュガードアーモンドの甘さを受け止める。カシュメランとオルカノックスが肌に滑らかな木の芯を添え、アンブラモンが柔らかなアンバーを広げる。甘さと苦さ、明るさと湿り気が最後まで同居する構成だ。

香りをひとつの題材として掘り下げる「ケーススタディ」シリーズの一作。果実と花の明るさから、苔と甘いアーモンドが重なる余韻への変化を楽しめる。秋から冬の夕方、肌に近い距離で試したい。

香りの構成