ローズ トロンボーンが描くのは、ハーレムのジャズクラブで、熱を帯びたトロンボーンのソロのあいだに視線が引き合う瞬間です。中心にいるのは生意気なバラで、官能的でありながら清潔、そしてアルデヒドらしいきらめきを持つ香りとして紹介されています。
主なノートはローズ、クリーンノート、洋梨、バニラ、サンダルウッド、ホワイトムスク、ラムです。バラを、クリーンノートの澄んだ印象とアルデヒドの明るさが引き締め、洋梨のみずみずしい甘さが輪郭を軽くします。
バニラとラムはその甘さに温度とほのかな酔いを足し、サンダルウッドとホワイトムスクが全体をなめらかに肌へ寄せます。清潔さと色気という逆向きの性格をひとつの和音に収めたところに、金管の音色のような押し出しの強さがあります。
調香はアンヌ=ソフィー・ベアゲル、音楽はニコラ・ベネデッティです。ベネデッティはニューオーリンズのブラスバンドでジャズのトロンボーンを吹く作曲家でもあり、香りの題材となった楽器はベネデッティ自身が演奏する楽器でもあります。






