ヴェルヴェーヌアグルムは、ヴァーベナの澄んだ青さに、マンダリンのジューシーな明るさを重ねたオードトワレ。シトラスヴァーベナとして親しまれてきた主題を、ファブリス・ペルグランが現代的に捉え直した2026年の作品だ。調香師が目指したのは、地中海の陽射しを思わせる、柑橘の生き生きした表情。新しいヴァーベナのエクストラクトと柑橘を組み合わせ、葉のフレッシュさに、弾けるような果実の印象を添えている。香草だけの涼しさではなく、陽気でみずみずしい柑橘を楽しむ香りだ。
最初のマンダリンには、皮をむいた果実を思わせる、甘酸っぱくジューシーな響きがある。中心のヴァーベナが、レモンを連想させる爽やかさと、葉の青い輪郭を重ねる。基調のブロンドウッドは、明るく穏やかな木の感触で、そのフレッシュさを受け止める。濃く甘い果実や、重厚な木を主役にするより、柑橘と葉の軽やかな関係を、柔らかな木で支える組み合わせ。ヴァーベナのきりっとした青さに、果実らしい親しみやすさも求める人に向く。
夏の外出前や、明るい時間の街歩きに、軽い綿のシャツと合わせて試してみたい。柑橘のみずみずしさを、すっきりした装いに添える使い方が似合う。採用した75mLのボトルは、縦長の透明なガラスに、黒い円筒形のキャップと輪を重ねた首元を組み合わせている。淡いラベルにはヴェルヴェーヌアグルムの名を大きく置き、下端を丸く整えた意匠。なだらかな肩と厚いガラス底が、柑橘と葉のフレッシュな主題に、簡潔で落ち着いた輪郭を与えている。


