この香りの中心にあるのは、日本の香道で重んじられてきた伽羅です。着想は、神聖な儀式のなかで立ちのぼり、あとに尾を引く香の煙。名前に並ぶアンバー、ジンジャー、リリーも、それぞれ構成のなかに役割を持っています。
トップのブラック カルダモンは、温かくスモーキーなスパイスです。ジンジャーのみずみずしい辛みで引き締められ、温かな煙に、すっと抜けるような爽やかさが加わります。ハートのブラックオーキッドは、ウォーターリリーとジャスミンの花束に暗く官能的な陰影を加えます。花の明るさは前に出すぎず、香の煙に寄り添う位置に収まっています。
ベースでは、香木の伽羅がダーク アンバーの温かさと混ざり合います。アンバーの丸みが甘さを添えつつ、全体は華やかさより深みと穏やかさに傾きます。


