プロリクス
ジンジャーとカルダモンの辛さに、ローズとオリバナムが重なるウッディ。パチョリ、タバコ、ウードが熱を帯びた残り方をし、名前の通り話が枝分かれするように香りが広がります。
調香師: ジュリアン・ラスキネ
プロリクスという名前は、ラテン語の「広く行き渡るもの」に由来します。香りもその語感に沿うように、一つの軸へ収まらず、いくつもの方向へ枝を伸ばします。
最初に立つのはジンジャーとカルダモンの辛さです。どちらも乾いたスパイスというより、肌の上でほどけるような温かみを伴って立ち上がります。そこへローズが加わると、花の明るさは単独で浮かず、スパイスの熱をまとって濃く咲きます。オリバナムの樹脂はその花を包み、甘さと煙ったような乾きの間をつなぎます。
土台にはパチョリ、タバコ、ウードが並びます。パチョリの湿った土の香り、タバコの葉の甘苦さ、ウードの暗い木の重さが重なり、香りは下へ沈むというより、燻されたように厚みを増します。ローズとオリバナムの明るい部分は消えず、この暗い層の上でまだ揺れています。
スパイス、花、樹脂が入り組んでいく構成に、「広く行き渡る」という名前のイメージが重なります。涼しい夜に、ローズの明るさとタバコの甘苦さをゆっくり追いたくなる一本です。






