ザ ボイス オブ ザ スネークは、ウードの深い木の表情に、レザーと、樹脂やスパイスの陰影を重ねたオードパルファム。アルベルト・モリヤスが手掛け、2019年にグッチのアルケミスト ガーデン コレクションへ加わった。ヘビの、ミステリアスで人を引きつける性質を、濃いウッディの香りに置き換えている。想像上の香りの実験室を舞台にするコレクションの中で、ウードを中心的な主題に選んだ作品。パチョリの土や木の感触と、サフランの温かなスパイスが、その深さを広げる。木とレザーの落ち着いた感触を、樹脂の温もりと一緒に楽しみたい人に向く香りだ。
ウード ウッド アコードは、深く、濃い木の感触をつくる主題。パチョリは、土や木を思わせる、乾いた奥行きを重ね、サフランのスパイスが、温かな輪郭を添える。主要成分として挙げられたシスタス アブソリュートは、樹脂の柔らかな温もりを加える素材だ。レザー アコードの、なめらかで陰影のある感触も、木の深さに寄り添う。濃い木、土、スパイス、樹脂とレザーが、ひとつの静かな印象を描いている。甘さを大きく広げるよりも、乾いた素材の輪郭と、温もりを含む奥行きに着目した、重なりを楽しめる構成になっている。
落ち着いた夜の会合や、厚手のジャケットを着る日に試してみたい。黒い服や、なめらかな革の小物に、木とレザーの深さを添える選択肢になる。採用した100mLは、丸い肩を持つ黒いガラスボトルに、金色のキャップを重ねたもの。正面には、とぐろを巻くしなやかなヘビを金色で描き、葉やリボンの細い装飾で商品名を囲んでいる。古い薬局の香水瓶に着想を得た形に、主題の動物を置いた意匠だ。つやのある黒い胴と、細い金の線が、ウードの深い木と、静かなスパイスの感触を視覚にも伝えている。




