ミルラ

ソマリア産の野生ミルラを軸に、クリーミーなサンダルウッドとジャスミンの花感を重ねたアンバー・インセンス調。蜜のような甘さと樹脂の静けさが同居し、立ち止まって呼吸を整えたい時間に寄り添う。

フィエールフレグランス

調香師: リンダ・シヴリカン

ミルラ 50mL ボトル

ミルラはソマリアで野生採取される樹脂で、数世紀にわたり神聖な薫香として焚かれ、祈りや儀式の場に立ちのぼる煙とともに記憶されてきました。フィエールの「ミルラ」は、その樹脂を香りの中心に据えながら、煙たさよりも蜜のような丸みを前に出します。

クリーミーなサンダルウッドが樹脂の乾いた輪郭を包み、ジャスミンアブソリュートが花の明るさを添えます。パチュリの土っぽさ、アプリコットとタンジェリンの果実味、ピンクペッパーの軽い刺激が重なり、トンカビーンとバニラが甘い余韻を底に敷きます。樹脂、木、花、果実は別々に主張せず、一つの蜂蜜のような塊へ溶けていく構成です。

肌にのせると、まず樹脂のほのかな苦みと柑橘の明るさが立ち、そのあとサンダルウッドの乳白色の柔らかさが広がります。甘さは重くならず、乾いた木と花の間を行き来するような落ち着きがあります。

夜の静かな時間や、読書、湯上がりのひと呼吸に向く香りです。華やかさで場を飾るより、自分の内側へ意識を戻したいときに似合います。手首や胸元へ少量つけ、肌の熱でゆっくり開かせてください。

香りの構成