明るい朝に、冷えた搾りたてのタンジェリン、ジンジャー、キャロットのジュースをひと口飲む。ジングが描くのは、そんな鮮やかな感覚です。
ジングは、イタリア産のタンジェリンを中心素材に据えた香りです。調香はセリーヌ・バレル。柑橘の明るさを甘さだけで広げず、むいたばかりの果実の弾ける感じに、石を思わせるミネラルの冷たさを添えて始まります。タンジェリンとマンダリンという近い柑橘を並べたことで、きりっとした酸味から丸みのある甘さまで、果実の表情に幅が出ています。
続いて、ハートではマテ、キャロット、ジンジャーが加わります。マテは乾いた葉の青さを、キャロットは土の気配を含んだやわらかな甘みを、ジンジャーは軽い辛みを持ち込みます。三つの素材が果実の輝きに輪郭をつけ、ただのジュースのような印象から遠ざけています。
ベースはパチョリ、サンダルウッド、ムスクです。湿り気のあるパチョリの土の陰影と、サンダルウッドのなめらかさが、柑橘の余韻を落ち着いた木の質感へとつなげます。
明るい柑橘は好きでも、甘いだけ、爽やかなだけの香りでは物足りない人に向く一本です。白いシャツや日中の外出など、軽さを保ちながら少しひねりを効かせたい場面に合わせやすいでしょう。








