セリーヌ・バレル

IFFのフランス人調香師。グラースと異文化の記憶を背景に、香りを小説のような旅として設計し、調和の中へ意図的な不完全さを残します。

France

セリーヌ・バレル

セリーヌ・バレルについて

セリーヌ・バレルは、香りを人と人の間にある親密な空間として考えるIFFのフランス人調香師です。グラースの季節ごとに変わる蒸留所の匂いと、モロッコなどで触れた異文化が、物語性のある創作を支えています。

経歴

当初は香水の広告やブランド表現に惹かれ、ビジネススクールでマーケティングと国際経営を学びました。複数のブランドとMANEでの実習を通じて調香そのものを志し、IFFイタリアで働きながら原料を学習。社内選抜を経て、オランダ、ニューヨーク、パリ、グラースにまたがるIFF調香学校で約5年訓練し、ピエール・ワルニーに学びました。

創作スタイルと哲学

自らを香りの小説家にたとえ、人物、場所、出来事を、色、形、質感を持つ嗅覚の旅へ組み直します。調和の取れた美しさだけで閉じず、少しの不完全さや扱いにくい素材を残して物語の緊張を作ります。豊かな花やアンバーも、量感だけで押さず、肌との距離と空気の層を調整して現代的に見せます。

代表作

  • 『タシット』— 柑橘、バジル、木を乾いた透明感へまとめた作品。
  • 『オルナー』— 花とハーブの親密さに緊張を残した作品。
  • 『スクイッド』— 海の暗さ、インク、樹脂を抽象的な深度へした作品。

手がけた香水