ウード・ウッド
トム フォード「ウード・ウッド」は、カルダモン、ピンクペッパー、ウードノート、サンダルウッド、アンバーを静かな木の香りにまとめた2007年の作品です。重厚さより、乾いたスパイスと磨かれた木の質感が中心です。
#237 · 2026-01-11
香水の基本情報と第一印象
トム フォード「ウード・ウッド」は、2007年にプライベートブレンドの一作として登場しました。公式は「ウードノート、エキゾチックウッド、温かなアンバー」と説明しています。天然の沈香そのものを見せる作品と断定せず、乾いて磨かれた木、静かな煙、温かな肌を思わせる香りとして捉えるのが適切です。
ブランドと調香師の背景
リシャール・エルパンが調香師として広く紹介されていますが、現行公式商品ページには調香師名の記載がありません。
トム・フォードはYSL時代の2002年にM7を監修し、2007年に自身のブランドからウード・ウッドを発表しました。二作はウードの扱いを比較できる一方、「M7の商業的失敗への復讐」「西洋人向けに臭みを除いた」という筋書きは公式確認できず、文化的な一般化も含むため採用しません。
香りの詳細分析
現行公式のキーノートは、カルダモン、ピンクペッパー、パチョリ、アンバー、ウード、トンカビーンです。公式説明ではさらに、ローズウッドとカルダモンから始まり、ウードノート、サンダルウッド、ベチバーの煙を帯びた木、最後にトンカとアンバーの温かさへ進むと語られます。
二つの公式説明は完全なトップ・ミドル・ベース表ではありません。旧資料で公式ノートとされていたチャイニーズペッパーとバニラは、現行キーノートとして確認できないため断定しません。
はじめはカルダモンとピンクペッパーの冷たい刺激。中盤はウードノート、サンダルウッド、ベチバー、パチョリが静かな煙と乾いた木の質感を作ります。後半はトンカとアンバーが角を丸め、肌に近い温かさへ落ち着きます。
他のウード香水との比較
M7がウードを前に出したビターで薬品的な重さを持つ作品だとすれば、ウード・ウッドは同じ題材をより静かで乾いた木として扱います。どちらかを「失敗」と「完成形」に分けず、異なる問いへの回答として比較します。
濃厚で動物的なウードを求める人には控えめに感じられる一方、日常の服装に合わせやすい木とスパイスを求める人には入りやすい一本です。
購入ガイド
秋冬や春先の夜に合わせやすい香りです。現在のサイズ、在庫、価格は市場によって変わるため、購入時に公式または正規販売店で確認してください。別展開のウード・ウッド パルファムもあるため、濃度違いは肌で比較するのが確実です。
使用感と似合う場面
会話する距離で楽しみたいオフィス、レストラン、落ち着いた夜に向きます。ダークカラーのスーツ、カシミア、レザー、ニットの質感と合わせやすい香りです。広がりや持続は肌・気温・使用量で変わるため、距離や時間を一律に断定しません。


