曇り空の切れ間から青がのぞく瞬間。ロー ブルーが描くのは、そんな春先の空気の入れ替わりです。灰色を吹き払うのは強い風ではなく、ささやくような甘さ。澄んだ水のような軽さが、香り全体の輪郭を決めています。
最初に開くのはスズラン。露をまとった小さな白い鈴のような花で、甘さよりも冷たさと透明感が先に立つ花です。その花を縁取るのが、ビロードのような質感をもつヴァイオレットリーフ。花の白さに青みのある葉のほろ苦さが寄り添い、甘くなりすぎない理由になっています。
土台はホワイトムスク。葉の緑と花の白をやわらかく包み、清潔でやわらかな余韻にまとめていきます。フローラルとグリーンのちょうど境目に立ち、雲が去ったあとの空の明るさをそのまま映したような香りです。


