スティーヴン・ニルセン

化学工学の博士号を持ち、フレーバーの仕事から香水づくりへ転じた調香師です。細部の調和を大切にし、グルマンから豊かな花の香りまで手がけています。

スティーヴン・ニルセンのポートレート

スティーヴン・ニルセンについて

スティーヴン・ニルセンは、化学工学の博士号を持ち、食品の香りをつくるフレーバーの仕事を経て香水の世界へ進んだ調香師です。科学者としての視点と、十代から抱き続けた夢の両方が、その歩みを形づくっています。

経歴

十代のころ、ナショナル ジオグラフィックで調香師を紹介する記事を読み、進みたい道をすぐに思い定めたといいます。その後は科学の道に進んで化学工学の博士号を取得し、フレーバーの分野で経験を重ねました。やがて長年の夢だった調香師を目指して転身し、ニューヨークで香水の修業を始めています。

創作スタイルと哲学

細部と調和に目を配った洗練されたスタイルで、親しみやすいグルマンから豊かなホワイトフローラルまで幅広いジャンルを手がけます。本人は「香水は、まとう人について何かを物語る。そこにずっと惹かれてきた」と語り、誰かの構想を香りに翻訳し、完成した香りを分かち合うことにこの仕事の喜びを見いだしています。香りを記憶を呼び起こし新しい体験を生む手がかりと捉える姿勢には、遊び心と知性がともに表れています。

代表作

  • 『オリス』— コモディティのアーカイブシリーズの一本。ピンクペッパーとコリアンダーシードに始まり、スズランとティーブロッサムを経て、イタリア産のオリス(アイリスの根から得る香料)とバニラへ移ろう構成です。
  • 『ベルガモット』— 同じくコモディティの一本。ベルガモットとクレメンタインを軸に、ジャスミン、ヴァイオレットリーフ、ベチバー、ムスクを重ね、ドミニカ共和国産のアミリスオイルで仕上げています。

手がけた香水