岸田茂雄
岸田茂雄は、フランス系香料メーカーの日本法人で経験を積み、素材分析と実務経験を感覚的な情景へ結ぶ日本の調香師です。
Japan
Shigeo Kishida(岸田茂雄)について
経歴
岸田茂雄は、フランス系香料メーカーの日本法人で長く経験を積んだ日本の調香師です。香料開発と組織運営の双方に携わり、日本の生活文化にある素材を国際的な香料技術へ接続してきました。公開インタビューでは、古い畳を再利用するプロジェクトで、塗料とイグサの香りを組み合わせる仕事に関わった経験も紹介されています。
創作スタイルと哲学
素材名を表面的な記号として使わず、分析と実体験を通じて、その素材が持つ温度、繊維、空気、記憶を処方へ移す姿勢が特徴です。精油をそのまま得にくいイグサでは香気分析をもとに印象を再構成し、冷たい緑から白い花、肌の温度へ進む流れを設計しました。香りを単独で完結させず、ブランドの言葉や物語を嗅覚の時間変化へ翻訳します。
代表作
公開資料で個人名を確認できる作品に、エラムの29–別人があります。百人一首29番の初霜と白菊を、スペアミント、リーフィー グリーン、イグサ、ホワイト フローラル、パチュリ、ムスクへ展開した作品です。調香師として処方を担い、ポーラグループで長年フレグランス開発に携わった佐藤孝が監修・評価を担う体制のもと、素材の写実と抽象的な情景を両立させています。
