ローラ・ボセッティ・トナート
イタリアの調香師・教育者。香りを芸術、科学、文化を結ぶ無形の遺産として扱い、美術館展示や歴史的な香りの再構成にも携わります。
Italy
ローラ・ボセッティ・トナートについて
ローラ・ボセッティ・トナートは、香りを芸術作品、文化研究、身につける表現の間に置くイタリア人調香師です。注文香水やブランド制作に加え、絵画や古い文献を嗅覚体験へ翻訳してきました。
経歴
1986年からプロの調香師として活動し、カイロとグラースで原料と調香を学びました。2006年からフェラーラ大学の化粧品科学・技術課程で香水芸術、製造、アロマコロジーを教えています。エルミタージュ美術館やローマ国立東洋美術館などの展示で嗅覚部門を構成し、歴史資料に記された香りの再現にも取り組みました。
創作スタイルと哲学
絵の色や光を一対一でノートへ置き換えるのではなく、作品の時代、空間、素材、見る人の感情を調査し、香りとして再構成します。調香師を芸術家であると同時に技術者と考え、想像力を原料知識と精密な計量で支えます。香りは消えるからこそ、個人の記憶と文化の記録を結ぶ無形の遺産になり得るという視点が活動を貫いています。
代表作
- 『メディテラネオ』— 柑橘とハーブで地中海の明るい風景を描いた作品。
- 『カプリ フォーゲット ミー ノット』— 島の花、果実、緑を軽やかな記憶へした作品。
- 『アトモスフェラ』— 空間と感情の関係を透明な層で表現した作品。

