カリス・ベッカー

ジボダンの副社長調香師・調香学校長。科学を想像力の道具として使い、強い着想を角のない調和へ整えながら次世代を育てます。

France

Calice Becker

カリス・ベッカーについて

カリス・ベッカーは、ジボダンの副社長調香師であり、同社調香学校のディレクターです。芸術家の感性と科学者の思考を併せ持ち、創作と教育を同じ仕事の両輪として扱っています。

経歴

当初は医師を志し、数学や科学に進みましたが、香料会社ルールの面接をきっかけに1985年からグラースの調香学校で学びました。ドミニク・ロピオンとフランソワーズ・キャロンらの指導を受け、パリとニューヨークで経験を蓄積。2007年にジボダンへ副社長調香師として加わり、2017年に調香学校長、2021年にフレグランス・ファウンデーションの生涯功労賞を受けました。

創作スタイルと哲学

力強い意味や意外性を持たせても、ノートから次のノートへ角なく移る調和を重視します。音楽、絵画、彫刻、料理など他分野の創作過程を観察し、科学とデジタル道具は想像力を実現する手段として用います。教育では、自分の知覚を絶対視せず、直前に嗅いだものや環境まで問い直すメタ認知を教えています。

代表作

  • 『ジャドール』— 花を一輪ずつ磨き、黄金色の抽象的な花束へ統合した作品。
  • 『トミー ガール』— 茶、花、果実の明るさで時代の軽快さを示した作品。
  • 『フラワー オブ イモータリティ』— 桃と花を透明で官能的な余韻にまとめた作品。

手がけた香水