メゾン クリヴェリ
香料との予期しない出会いを多感覚のブリーフへ変え、鮮明なコントラストで描くパリのオートパフューマリーメゾン。
France
メゾン クリヴェリ
ブランドの歴史
メゾン クリヴェリは、ティボー・クリヴェリが2018年に立ち上げたパリのオートパフューマリーメゾンです。パリに生まれ、フランス中部とプロヴァンスで育った創設者は、のちに中国をはじめアジア各地で約10年を過ごしました。香料植物の産地を訪ね、土地の空気、音、味、手触りとともに原料を体験した記憶が、ブランドの出発点になっています。個人の体験を完成された香りへ一方的に翻訳するのではなく、調香師との対話を重ねながら、着用者自身の感覚が参加できる作品へ仕上げています。
フィロソフィーと特徴
「香水は生きた体験である」という考えのもと、意外な場所や状況で香料に出会った瞬間を、コントラストのある構成として表現します。霧の中のサフラン畑、火山の斜面で焦げるサンダルウッド、宝石市場で飲むハイビスカスティーといった複数感覚の記憶が、各作品のブリーフになります。制作には期限を設けず、言葉、写真、音を組み合わせたムードボードを調香師へ渡し、数か月から長い場合は2年ほどかけて調整します。天然原料の質感と現代的な香料を大胆にぶつけながら、強さだけに頼らない明確な輪郭を作る点が特徴です。
代表的な香水
「Absinthe Boréale」は冷気と芳香性の苦みを、「Hibiscus Mahajád」は鮮やかな花と果実の密度を、「Oud Maracujá」はウードの暗さとパッションフルーツの酸味を対比させます。「Papyrus Moléculaire」や「Iris Malikhân」では、乾いた木、紙、革、粉感といった質感の移ろいが前面に出ます。コレクション全体を通して、香料名から予想される印象を少しずらし、発見の瞬間そのものを香りとして体験させる姿勢が貫かれています。


















